一匹少女が落ちるまで


「雨宮、案外面白いやつで結構気にいったかも」


赤羽は隣の紫月をみて、そう言って笑った。


「面白い?」


「伊達に俺のうちの住所聞いて待ち伏せたり、昨日なんて…どれだけ電話かかってきたか…」



「仕方ないでしょう。それも全部、赤羽くんに勉強させようとする理央が悪いし、勉強しない赤羽くんが悪いんだから」


冷静にそう話す紫月だが、若干赤羽から聞いた紫月の行動は引いてしまう。でも、やっぱり紫月らしい。



< 106 / 487 >

この作品をシェア

pagetop