一匹少女が落ちるまで
「園子。そのことはもういいの。よくないけど。赤羽くんのテストが終われば落ち着くと思うし」
隣で、立ち上がってお箸を振り回して喋る園子にそう話す。
「へぇー?!だって紫月…」
「ご飯くらい、楽しく食べようっていつも言ってるのは園子でしょ?」
「…まぁ…そうだけどさぁ…」
私たちが話しているのをよそに、双子たちはさっさとご飯をたいらげて、リビングに向かって走る。
「…申し訳ないと…思ってる」
理央がそう小さく話した。
放課後、私の隣にいる理央とは違う彼がそこにはいた。