一匹少女が落ちるまで
「……」
「黙ってないでなんとか言いなよ!なんで頼まれたのにやってないわけ?ねぇ!嫌がらせ?」
いや、嫌がらせしてるのはお前らだろうと言う心の声を飲み込む。
カチャ
雨宮は、持っていたシャープペンを置いて、かけていたメガネの真ん中を押し上げて。
「…私の担当じゃないので」
静かにそう吐いた。
「はぁー?あんたねー!」
それからいつものように、雨宮は女子たちに言いたい放題言われる。