一匹少女が落ちるまで
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「はぁ?!あんなもの人が乗る乗り物じゃねーし!」
「いいじゃん!赤羽くんも一緒に乗ろうよ!」
「そうだよ。紫月も乗るんだぞ?な?」
「はい」
「嫌だっ!絶対行かねー!」
修学旅行3日目の今日は
一日中遊園地で遊ぶ日程。
入り口に入ってすぐ目に飛び込んできた迫力のある足が宙ぶらりんになったジェットコースター。
スピードも結構出ていて見ているだけでこっちがグルグルと目を回しそう。
そんなジェットコースターに、1番怯えていたのは、意外にも鋭い目つきで他のグループにまだ威圧感を与える赤羽くんだった。
「不良のくせに絶叫系苦手なのか?」
「うるせーよ!俺は下で見てるから、お前ら行ってこいよ」
ニヤニヤと肘で赤羽くんの腕をつついた理央に赤羽くんがそういう。