一匹少女が落ちるまで
──────理央…?
「…3秒以内に出ていかないと、このこと話すよ?君の親に。生徒会の集まりによく差し入れ持ってきてくれるからね、君のお父さん。結構仲いいんだ」
そう言って、扉にもたれて話していたのは図書室でよく会ってた、風間先輩だった。
「やばっ、風間先輩じゃん」
「今日はもうやめとこうよ」
取り巻きが小声でそういうと、城ヶ崎さんは小さく舌打ちをして、早足で倉庫を後にした。