一匹少女が落ちるまで



「…フフッ。今度の休みね、出かけるんだ。2人で」



どうして聞いちゃったんだろう。

どうして傷ついているんだろう。



「…そう、なんだ」


「うんっ、雨宮さんのおかげだよっ!雨宮さんが放課後2人きりにしてくれてることとか、本当に感謝してる」



「ううん。私も理央に邪魔されてばっかりで全然集中できなかったから、新山さんが行ってくれて助かってるよ」


バカみたい。


嘘ばっかりだ。


演じている。


まるで、昔の理央見たい。


これもきっと新山さんに嫌われたくないって思っているからだ。









< 285 / 487 >

この作品をシェア

pagetop