一匹少女が落ちるまで
【side 心】



────私が初めて、3人をみた時。



その輪に入りたくて仕方がなかった。



高校生になって、大人しく女の子らしくしていた私は周りからは「モテるでしょ?」と言われるようになっていた。



でも本当はもっと言いたいことがあって、誰よりも黒い。




─────それは中学1年の頃。


いじめられていた友達を助けたことで、今度は私がいじめられるようになって。


私が助けた友達は不登校になりそのまま転校しちゃって、ひとりぼっちになったけ。


ドラマや漫画でよく見るいじめや、城ヶ崎さんが雨宮さんにする目に見えてわかる嫌がらせは、まだいい方だと思っている。


だって、こっちがいじめっ子の遊び相手になってあげてる感覚にだってなれそうだもん。



当時私がされていたいじめは、徹底的な無視だったし、陰湿で、もっと複雑なものだった。


先生たちだっていじめの雰囲気を察していたけど先生たちも、カースト制度で上位の生徒に嫌われてそんななか授業するなんて嫌で。


それこそ、先生たちだって生徒に「いじめられたくない」んだ。




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