一匹少女が落ちるまで


────────


「「いってきまーーーす!」」


「本当に2人だけで大丈夫?」


「大丈夫だよ!幼稚園のお友達もみんなママたちと来てないもん!空と2人だし平気!」


「そう…じゃあ、気をつけてよ?」


「うんっ!」


お昼過ぎ。


家のすぐ近くにある公園に双子が初めて自分たちだけで公園に行くと言って聞かなくて。


渋々私は承諾をしたけど、やっぱり少し心配だ。



公園までの道は住宅街で車と通りも少ないし公園もいつも子供で溢れていて交番だって近くにある。


だけど…。


「なんかあったらすぐに…」


「もー!しーねーちゃん心配しすぎ!もう少しで2人とも小学生なんだよ?」


そう言いながら、壁にもたれてアイスを食べる星花。



「うん。じゃあ、行ってらっしゃい」


「「はーい!」」


2人はそう大きな声で返事をして、玄関のドアを開けて公園へと向かった。



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