一匹少女が落ちるまで
「それで、今日は…」
「うんっ。高校生になる前の私の話を、雨宮さんにしたいなと思って」
「…えっ」
どういうことだろうか。
「今日はとことん付き合ってもらうよー!」
「えっ」
新山さんは元気に私の手を掴みだして、学校の外をグラウンドのフェンスに沿って歩きだした。
あれ…。
なんだろう。
てっきり、理央との交際しました報告されると思っていたから、ちょっと驚いた。
新山さん、一体、何を考えているの?