一匹少女が落ちるまで


…………

…………


「悪いな、紫月。布団まで用意してもらって」


結局夕飯後、俺はなぜか紫月の部屋で泊まる事になってしまった。




俺の目線から少し高いところにあるベッドに横になってる紫月に、床に敷かれた布団から声をかける。



「いえ、明日の朝も理央がいないと起きないなんて2人がいいだすから…逆に無理言ってごめんなさい」



「全然」


『嬉しいよ』そんな言葉を飲み込む。



「紫月」


「何ですか?」


薄暗くなった部屋で、静かに話す。



今は紫月の部屋で、周りは真っ暗。

そして、2人きり。


紫月に変なことをしないように必死に頭で違うことを考える。




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