一匹少女が落ちるまで


「城ヶ崎さん、心に謝ってください」

雨宮が少し私を睨みつけてそう言った。


どういう分際で私のことをそんな目で見てるのよ。


「はぁ?なんで私が。だいたい悪いのはあんたでしょ!」



「私?」


「そうやって何もわからないみたいなフリしてるあんたが1番キモイ!!死ねよ!」


「城ヶ崎っ!!」


怒り狂った私のセリフにそう声被せたのは、


「桜庭くん…」


彼女のせいで、とっくに変わってしまった桜庭くんだった。



「いい加減にしなよ…」


そこには前見てた優しい彼の目なんてどこにもなくて。



「…ほんっと、みんな大っ嫌い!!!!」



私は大声でそう吐き捨てると、その場から逃げ出した。



「城ヶ崎!」


山岡くんのそんな声が聞こえたけど、私は走る足を止めなかった。


先生も

クラスメイトも

友達も


親も




みんなみんな、消えてしまえばいい。



大嫌いだ。



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