一匹少女が落ちるまで
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もうきっと、あのクラスには戻れないかもしれない。
図書室から帰った時も、教室では私は完全に嫌われ者になっていた。
誰に話しかけても無視だし、冷たい目で見られた。
仲良くしていたように見えてた友達もみんな。
だけど、今の私にはそんなことどうでもよくなっていた。
それは、言いたいことをみんなに言えたからかもしれないし、
風間先輩があれからずっと私が落ち着くまで隣にいてくれたかもしれない。
私は、ひき肉をこねながらパパとした昔の約束を思い出した。
それは、ママが亡くなってすぐのことだったと思う。
私たちは、ママの作るハンバーグが大好きで、でもそれは、大事な日にしか出ない貴重なハンバーグだった。
ママが病気で亡くなって、ママのハンバーグが恋しくなった時、私はパパとお風呂に入った時に言った気がする。
『私がママのハンバーグをパパに作ってあげる』
そんな約束、すっかり忘れてた…。
パパ、覚えてくれてたんだ。