一匹少女が落ちるまで
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「…今まで…本当にごめんなさいっ!」
朝のHRが始まる前。
クラス全員が目を疑った。
あの城ヶ崎が、雨宮と新山に頭を下げていた。
「…許してもらえるなんて思ってないし、自分の自己満足にしかならないこともわかってる。だけど…本当にごめんなさい」
「……頭を上げてください。城ヶ崎さん」
安定した低い声でそう言ったのは雨宮。
「………っ」
「許してもいいです」
「えっ」
「だけど、条件があります」
「…条件、?」
また雨宮は何を言い出すのか、楽しみだ。
「私と友達になってほしいです」
──────っ?!
「雨宮さん、自分が城ヶ崎さんに何されてきたかおぼてないの?」
クラスの女子が驚いてそう言う言い方をしてしまう。