一匹少女が落ちるまで



「も〜!紫月、姉貴なんだから少しは注意したら?いくら思春期ったってさ〜」



「園子、私の時は“個性”だって言ってくれたじゃない」


私はカウンターキッチンで夕飯の準備をしながらそう言う。



うちの両親は、2人とも共働きで夜遅くまで帰ってこない。


だから、私がお母さんの代わりに家事をしている。



それで、私が家事をしてる間、まだ幼い海斗と空のことを園子が代わりに相手をしてくれているのだ。



< 41 / 487 >

この作品をシェア

pagetop