一匹少女が落ちるまで


「理央って誰?」


「…っ?」


私の訂正を完全に無視して耳元で小さくそういう園子の声に思わず目を見開いてしまう。



「さっきの聞こえていたの?」


「当たり前じゃ〜ん。だけど、こういう話は小声でしたほうがいいのかなー?と思ってさ」



ん?


園子はなんだかリビングで遊ぶ海斗と空を気にしながらそういう。



「どういうこと?」


「え、だって…ほら〜男の子なんでしょ?それ」


なぜかニヤニヤする園子。


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