一匹少女が落ちるまで
【side 紫月】
「あ、雨宮!」
お昼休み、外で弁当を食べ終わって教室に向かっていると、渡り廊下で聞き覚えのある声に名前を呼ばれる。
「風間先輩」
サラサラの黒髪で笑った時にえくぼが見える彼は、風間 灯也(かざま とうや)先輩。
生徒会と図書委員を掛け持ちしている先輩とは時々図書室で会って挨拶を交わす仲。
「灯也でいいっていつも言ってるのに。お昼もう食べたの?」
「はい」
「早いねー。いつもどこ食べてるの?」
風間先輩だけは、学校の中で唯一私に普通に話しかけてくれる。
「中庭のテーブルベンチで」
「へぇーそっか!じゃあ今度お邪魔しようかな」
「えっ?」
「じゃーねっ」
風間先輩はそう言って軽く手を挙げると、えくぼの見える笑顔でそういった。
「あ、雨宮!」
お昼休み、外で弁当を食べ終わって教室に向かっていると、渡り廊下で聞き覚えのある声に名前を呼ばれる。
「風間先輩」
サラサラの黒髪で笑った時にえくぼが見える彼は、風間 灯也(かざま とうや)先輩。
生徒会と図書委員を掛け持ちしている先輩とは時々図書室で会って挨拶を交わす仲。
「灯也でいいっていつも言ってるのに。お昼もう食べたの?」
「はい」
「早いねー。いつもどこ食べてるの?」
風間先輩だけは、学校の中で唯一私に普通に話しかけてくれる。
「中庭のテーブルベンチで」
「へぇーそっか!じゃあ今度お邪魔しようかな」
「えっ?」
「じゃーねっ」
風間先輩はそう言って軽く手を挙げると、えくぼの見える笑顔でそういった。