一匹少女が落ちるまで
「だいたい、俺お前みたいなやつが1番嫌いだから関わらないでくれるか?いきなりクラスメイトだから関係あるとか…きもいから」
とうとう赤羽は席から立ち上がって図書室を出ようとした。
「……」
何も言えなくて、黙ってしまう。
やっぱり、赤羽も俺のことを嫌っていた。
俺だって、こんな不良と関わりたくなんか…。
「きもいはないんじゃないでしょうか」
……?
隣から紫月の声が聞こえて、俺は俯いていた顔を上げる。
「何」
赤羽は足を止めて紫月をジッと見た。