島…君をレンタルしたいカナ
白くて後頭部にある黄色の毛が逆立ってる。
グレーのクチバシは、あの時のオウムにも似てる気がするけど……。



「カナちゃん、お待たせ」


ドッキーン!!

急に声をかけてくる彼に「いいえ、ちっとも♡」と声を返せず、引きつった笑みだけを浮かべた。


「あ…写真見てたんだ。どれもいい写真だろう?」


靴を脱いで側へ来ると、壁の方に目線を向ける。


「これ、俺が撮ったんだ」


「えっ。島さんが!?」


「小動物を撮るのが趣味でさ。シャッターチャンスを見つけると、ついカメラ構えるのがクセになってて」


だから、私から来るメールが楽しみだったんだと教えられた。


「同じ目線でシマリスを撮ってるところに親近感が湧いた」


少し照れながら話してくれる彼にキュンとする。
それならそうと、早く言ってくれたら良かったのに。


「それじゃこのオウムは…」


「勿論、ヨーコだよ」


「やっぱり」


だよね。同じ種類のオウムにしか見えないもん。


「ヨーコはちょっと訳ありな家庭から一時的に保護を頼まれたんだ。虐待を受けそうだから、この店に避難してきたって訳。
でも、顧客情報だし、店にお客さんがいる前では教えられないだろう。それでさっきは言葉を濁してしまったんだ」


単に私の聞くタイミングが悪かったってだけ!?


「なんだ…そうだったの…」


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