島…君をレンタルしたいカナ
擦り抜けて行こうとした長椅子の方から声がした。
弾かれるようにそっちを振り向けば、白いガーゼを頬に当てた人が居てーー。
ポリスがその人を囲むように座ってる。
その人は顔だけじゃなく手にも包帯を巻かれている……。
気づいた途端、ヘナ〜っとなって足の力が抜け落ちた。
私の後ろを走って来たカンナさんが、声をかけるよりも先にその人に気付いた。
「お兄ちゃん!!」
腰抜けにもならず、一体何があったの!?と叫びながら駆け寄る。
警察官がお身内ですか?と聞き、妹ですと気丈にも答えていた。
私はその様子をぼぅっと眺め、白い包帯を巻かれてる彼のことを目に入れた。
傷は負ってるけど元気そうだ。
いつも掛けてるメガネは何処に行ったのか知らないけど、怒り口調で怒鳴るカンナさんを宥められるくらいに意識もしっかりとしてるみたい。
(……良かった…)
安心しきって涙がボロボロ溢れ出した。
島さんが生きてる。
生きてちゃんと話してる。
メガネはしてないけど間違いない。
私のこと見て、ちゃんと「カナ」と呼んでくれた。
涙も拭かずにグスグスとその場で泣き崩れ始めると、彼がその場にやって来た。
「ごめん…。心配させたね」
そう言ってくれるのを待ち望んでた。
思い通りになって嬉しい。
嬉しいけど…
「…どうして…ケガなんてしたの……」
弾かれるようにそっちを振り向けば、白いガーゼを頬に当てた人が居てーー。
ポリスがその人を囲むように座ってる。
その人は顔だけじゃなく手にも包帯を巻かれている……。
気づいた途端、ヘナ〜っとなって足の力が抜け落ちた。
私の後ろを走って来たカンナさんが、声をかけるよりも先にその人に気付いた。
「お兄ちゃん!!」
腰抜けにもならず、一体何があったの!?と叫びながら駆け寄る。
警察官がお身内ですか?と聞き、妹ですと気丈にも答えていた。
私はその様子をぼぅっと眺め、白い包帯を巻かれてる彼のことを目に入れた。
傷は負ってるけど元気そうだ。
いつも掛けてるメガネは何処に行ったのか知らないけど、怒り口調で怒鳴るカンナさんを宥められるくらいに意識もしっかりとしてるみたい。
(……良かった…)
安心しきって涙がボロボロ溢れ出した。
島さんが生きてる。
生きてちゃんと話してる。
メガネはしてないけど間違いない。
私のこと見て、ちゃんと「カナ」と呼んでくれた。
涙も拭かずにグスグスとその場で泣き崩れ始めると、彼がその場にやって来た。
「ごめん…。心配させたね」
そう言ってくれるのを待ち望んでた。
思い通りになって嬉しい。
嬉しいけど…
「…どうして…ケガなんてしたの……」