島…君をレンタルしたいカナ
「この店がちゃんと軌道に乗ったらきちんとした形で申し込むつもりでいるから。それまで花奈も真面目に仕事だけしてくれ」


「島さん…」


ドッキンドッキン…とウルサい心臓の音がこだましてる。

これって何?
プロポーズの練習?


私達まだ付き合い始めて二ヶ月程度だよ。
それなのに、もうそこまで真剣に考えてくれてるの?


「花奈、分かった?」


念を押すように問われて、コクッと首を縦に振った。
安心するように微笑んだ彼のことがますます好きだと思う。

少し嫉妬深くて独占欲も強くて、だけどお人好しな彼が好き。



「島さん…」


貴方を一生レンタルしたい!

…だけど、さすがに照れ臭くて言えずーーー。


「今夜、二人でご飯食べよう♡」


箸が使い難いだろうから手伝ってあげる。
だから、私のこともペットみたいに可愛がって。



うん…と返事する彼と深くキスした。

島君をずっとレンタルしたい。

だけど、それはもう少し後の話………。


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