島…君をレンタルしたいカナ
エピローグ
「おっさん?」
「うん♪」
お店の片付けを済ませた後、二人でファミレスに行った。
ハンバーグセットを頼み、届くまでの間に勤めることになったオフィスの話をした。
「出版関係って言ったでしょ。本を作る側じゃなくて印刷する方なの。面接官は全員おじさんで若い人なんていなかったよ」
居ても島さんがいるんだもん。私には興味ない。
「なんだ…」
「勘違いしてたの?そんな心配なんて無用よ」
マコト君にこっぴどくフられた経験のある私が、島さん以外の人を好きになるワケがない。
「私は島さんだけいればいいの。それでもって、今日みたいにケガなんてもうしないでくれたらいい」
お父さんの言葉じゃないけど、お人好しも程々にして。
だけど、そう言えば、彼が人がいいから私とも知り合えたんだ。
「分かってる。もうヤバいことには首を突っ込まないよ」
「ホントに〜?」
「誓うから」
睨んでると笑いかけられた。
小動物や小鳥のことになったら目の輝く彼だから、また何かのトラブルに巻き込まれそうだなぁ。
「それよりもカナ…」
届いたハンバーグはホイル包み焼き。
それを不自由な手で開くと、顔の前に湯気の塊が浮かぶ。
ふわっと膨らんだ湯気は直ぐに霞のように消えてく。
消えてった後に垣間見えた彼の真剣そうな表情に、また胸が軋んだ。
「うん♪」
お店の片付けを済ませた後、二人でファミレスに行った。
ハンバーグセットを頼み、届くまでの間に勤めることになったオフィスの話をした。
「出版関係って言ったでしょ。本を作る側じゃなくて印刷する方なの。面接官は全員おじさんで若い人なんていなかったよ」
居ても島さんがいるんだもん。私には興味ない。
「なんだ…」
「勘違いしてたの?そんな心配なんて無用よ」
マコト君にこっぴどくフられた経験のある私が、島さん以外の人を好きになるワケがない。
「私は島さんだけいればいいの。それでもって、今日みたいにケガなんてもうしないでくれたらいい」
お父さんの言葉じゃないけど、お人好しも程々にして。
だけど、そう言えば、彼が人がいいから私とも知り合えたんだ。
「分かってる。もうヤバいことには首を突っ込まないよ」
「ホントに〜?」
「誓うから」
睨んでると笑いかけられた。
小動物や小鳥のことになったら目の輝く彼だから、また何かのトラブルに巻き込まれそうだなぁ。
「それよりもカナ…」
届いたハンバーグはホイル包み焼き。
それを不自由な手で開くと、顔の前に湯気の塊が浮かぶ。
ふわっと膨らんだ湯気は直ぐに霞のように消えてく。
消えてった後に垣間見えた彼の真剣そうな表情に、また胸が軋んだ。