島…君をレンタルしたいカナ
それぞれが涙を飲んで。
それぞれが必死になってーー。


チョロはケージの中を元気よく動き回ってた。
それを眺めながら幸せな気分に浸り、時々写メを撮っては島店長さんのことを思い出す。


明日は何を聞こうかなぁ…と、一人で想像しては頬の肉が緩む。


彼に出会えて良かった。
彼氏でも何でもないけど、好きな人がいるってだけで幸せ。


「これでホントのカレシになれれば最高にハッピーなんだけどなぁ〜」


自分の声に照れながら、休みの一日を過ごした。

寝る前に『今日のリスちゃんでーす』とタイトルを付けて、頬を膨らませた顔をどアップで撮ったものを貼り付けて送った。


夜中に目を覚ましたら返信がきてて。


『今日も元気そうで良かった。明日また店で。
d(^-^)』


グッジョブマークの付いた顔文字を見てると幸せだなぁ…と思う。

目覚めたら楽しみがあるって嬉しい。

マコト君と付き合ってた頃みたいだな…と思い出し、あれは最悪な思い出だった…と思い直した。

複雑な心境のままで眠ったせいかな。
何だかとっても不思議な夢を見たような気がする。


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