島…君をレンタルしたいカナ
すっかりハマってるじゃん…と思いながらも相棒の名前を呼び続けた。
「チョロー。チョロちゃーん」
何度呼んでも鼻先も出さない。
雪のせいで部屋が冷え込んでるせいかな…と深く考えもせずに階下へ下りた。
キッチンでは母が慌てて弁お当を作ってる。
こんな日でも仕事は休めないらしく、出先でも食べれるように…と思ってるみたい。
「カナは休みなの?いいわねぇ、パートさんは」
イヤミのように聞こえるが仕方ない。
呑気なパートをしてる私に反論の余地はないんだ。
「晩御飯の支度お願いね。この雪じゃ今夜は早く帰れないと思うから」
「うん…」
急いでる母の後ろ姿を見てると落ち込む。
本来なら慌てて仕事へ行くべきは私の役目なのに。
「チョップ!」
小学生のガキと同じような小技を仕掛けてくる賢太。
ギロッと睨むと「邪魔」と一言呟かれた。
大きな図体だな…と呆れつつキッチンへの出入り口を開けてやる。
威張った王様みたいに側を擦り抜けて行った賢太は、「今日はゼミで研究があるから帰らない」と母に言った。
週に一度か二度、賢太は卒論研究の為に大学に泊まり込む。
何やら訳の分からない研究をしてるらしく、「話しても理解不能だろ」と言って教えてもくれない。
「そう。じゃあ私とカナの二人分だけの夕飯お願いね」
「オッケー」
「チョロー。チョロちゃーん」
何度呼んでも鼻先も出さない。
雪のせいで部屋が冷え込んでるせいかな…と深く考えもせずに階下へ下りた。
キッチンでは母が慌てて弁お当を作ってる。
こんな日でも仕事は休めないらしく、出先でも食べれるように…と思ってるみたい。
「カナは休みなの?いいわねぇ、パートさんは」
イヤミのように聞こえるが仕方ない。
呑気なパートをしてる私に反論の余地はないんだ。
「晩御飯の支度お願いね。この雪じゃ今夜は早く帰れないと思うから」
「うん…」
急いでる母の後ろ姿を見てると落ち込む。
本来なら慌てて仕事へ行くべきは私の役目なのに。
「チョップ!」
小学生のガキと同じような小技を仕掛けてくる賢太。
ギロッと睨むと「邪魔」と一言呟かれた。
大きな図体だな…と呆れつつキッチンへの出入り口を開けてやる。
威張った王様みたいに側を擦り抜けて行った賢太は、「今日はゼミで研究があるから帰らない」と母に言った。
週に一度か二度、賢太は卒論研究の為に大学に泊まり込む。
何やら訳の分からない研究をしてるらしく、「話しても理解不能だろ」と言って教えてもくれない。
「そう。じゃあ私とカナの二人分だけの夕飯お願いね」
「オッケー」