差し伸べた手
翌日、小川は辞表届けを出して会社を辞めたと社長から聞いて知った。
しかし社内では小川の退職とこの事件を結びつける者は誰もいないし、小川が社長室に呼ばれたことすら知らなかった。
小川は直に罪を押しつけて退社したのだ。
押しつけるくらいならなぜ会社を辞めるのだ。
それか昨日呼び出された際に社長にどちらの言い分が正しいか会社が被害届を出せばすぐわかると脅したからなのか。
辞めるならばそのまま罪を認めれば良かったじゃないか。
しかしその場で認めてもどっちみち首は免れられないからなのか。
その後、直は社内であからさまな嫌がらせを受けていた。
聞こえるように
「なぜ辞めないのか」 「会社はどうして処分しないのか」時には机の上にあるメモ帳に 「辞表出せ」と書かれていた。
このままでは仕事にも支障をきたしてしまうし、よい雰囲気だった社内が直のせいで悪くなっている。
社長の言ったとおり小川を警察に突き出すときなのだろうか。
社長には早く決断しろと言われたが一人の人間の人生をめちゃくちゃにすることが簡単には出来なかった。
話によると小川は既婚者で子供もいるらしい。
子供の父親を警察に突き出すのだ。
それ相当の事はしているが出来れば内々で解決したかったのだ。
直は小川に直接会って本当の事を言うように説得しようと考えていた。
しかしそんな矢先思っても居なかった事態が起こってしまった。
再び社内は騒然とした。
週刊誌がこの事件を嗅ぎつけしまったのだ。
「就職したいナンバーワン吉沢コーポレーション内で息子が商品を転売!?」
ファックスのような残る証拠というのは恐ろしい物で一度社外に出るととんでもなく広がるのである。
どこでどう漏れたかわからないが、なんせ社員数は数千人のため、外に出てもおかしくないだろう。
小川の流したファックスの画像も掲載されていた。
そんなことより一番騒然とさせたのは直が社長の息子であるということであった。
週刊誌からすればすぐに調べればわかることだった。
どうせ転売した社員がどんな社員か調べて面白おかしく書き立てようと思ったら思わず社長の息子とわかって三流記事から一流記事に昇格したのだろう。
記者からすれば宝くじに当たったようなものだ。
しかし社内では小川の退職とこの事件を結びつける者は誰もいないし、小川が社長室に呼ばれたことすら知らなかった。
小川は直に罪を押しつけて退社したのだ。
押しつけるくらいならなぜ会社を辞めるのだ。
それか昨日呼び出された際に社長にどちらの言い分が正しいか会社が被害届を出せばすぐわかると脅したからなのか。
辞めるならばそのまま罪を認めれば良かったじゃないか。
しかしその場で認めてもどっちみち首は免れられないからなのか。
その後、直は社内であからさまな嫌がらせを受けていた。
聞こえるように
「なぜ辞めないのか」 「会社はどうして処分しないのか」時には机の上にあるメモ帳に 「辞表出せ」と書かれていた。
このままでは仕事にも支障をきたしてしまうし、よい雰囲気だった社内が直のせいで悪くなっている。
社長の言ったとおり小川を警察に突き出すときなのだろうか。
社長には早く決断しろと言われたが一人の人間の人生をめちゃくちゃにすることが簡単には出来なかった。
話によると小川は既婚者で子供もいるらしい。
子供の父親を警察に突き出すのだ。
それ相当の事はしているが出来れば内々で解決したかったのだ。
直は小川に直接会って本当の事を言うように説得しようと考えていた。
しかしそんな矢先思っても居なかった事態が起こってしまった。
再び社内は騒然とした。
週刊誌がこの事件を嗅ぎつけしまったのだ。
「就職したいナンバーワン吉沢コーポレーション内で息子が商品を転売!?」
ファックスのような残る証拠というのは恐ろしい物で一度社外に出るととんでもなく広がるのである。
どこでどう漏れたかわからないが、なんせ社員数は数千人のため、外に出てもおかしくないだろう。
小川の流したファックスの画像も掲載されていた。
そんなことより一番騒然とさせたのは直が社長の息子であるということであった。
週刊誌からすればすぐに調べればわかることだった。
どうせ転売した社員がどんな社員か調べて面白おかしく書き立てようと思ったら思わず社長の息子とわかって三流記事から一流記事に昇格したのだろう。
記者からすれば宝くじに当たったようなものだ。