Grave of a tear〜涙の墓〜
「うーん。わかんないや。」
でも、二人で行けないことはないと思う。
『パチン』「痛っ!」
音と痛みは同時だった。
耳がズキズキする。
するとあやめが
「くるって分かるより不意打ちの方がいい
でしょ!」
満面の笑みでこっちを見ていた。
私のことを思ってのことだと思うと暖かか
った。
「ありがとう」
それと同時に声が聞こえた。
「あきちゃーーん!できたわよ!!」
私は走って取りに行った。
「ありがとうございます!!」
すぐにつけてみた。
「似合ってんじゃんー!」
とあやめが褒めてくれた。
『ピコン、ピコン』
メールが届くときになる音が響く。
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from ママ
いつまで外にいるの(●`ε´●)
まだ説明終わってないわよ!
どうせアクセサリー店だろうけど!
開けても怒らないから帰っておいで〜
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やべ!はやく帰んなきゃ!
「あの、ありがとうございました!帰りま
す!」
あっ、あやめと話してたの聞かなきゃ!!
チラッとあやめを見る。すると
「あき!私も行っていい??」
その顔は真剣で逃げられない目をしていた
「もちろん!行こう!!!!」
あやめがいれば何百倍も力強い!!!!!!
あやめのお母さんもあやめの迫力に負けて
「長居しないようにね。」と言ってくれた
私達は話さずにずっと走っていた。
無言でも居心地のよい空間だった。
『ガラガラガラ』
「ママ!ただいま!!」
私達はリビングに走った。
ママはあやめがいることに驚いていた。
でも、驚きを隠しながら
「あやめちゃんいらっしゃい!どーぞ
座って?」
あやめは「はいっ」と言って私と同時
に座った。
そして、私、あやめ、ママ、おばあち
ゃんが座っている状態になった。
するとママが
「あやめちゃんには話したの?」
と聞いてきた。
私がうろたえているとあやめが
「はい、聞きました。」
と言ってくれた。
ママが安心したように「しっかりしてるこ
でよかったわ。」と頷いていた。
「でも、何であやめちゃんを連れてきたの
?」
きたーーーー!言わなきゃ!今度は私が!
でも、、、『パンパン』頬を叩いて気合を
入れなおした。
「ママ、2つの世界って1人しか移動でき
ないの??」
あやめが私をチラッとみてきた。
不安でいっぱいそうな顔をしていた。
「行けるわよ。」
きっと今私達の顔はパァッと明るくなっ
ているだろう。
「でも、どうやってなんですか?」
あやめが真剣な顔で聞いていた。
「あっ、その前に!2人と家族以外はまっ
たく知らない人だからね。忘れないで」
家族以外は他人………………
友達もいない。
「ママ…向こうのママ達は私達のことは
伝わってるの??」
ママは、「そうよ。」と微笑んででも
と続けた。
「でもね、石を渡した人はね本物のマ
マとどこか違うの。」
昔話であった謎だね。
これを解くために私に受け継がられる
んだよね。
「あきは、ここは普通の世界だと思う
?visionだと思う?」
えっ、ここは普通の世界じゃあ、ない
の?
「visionで、すよね?」
そういったのは、あやめだった。
「昔話では、少女が彼のいるvisionで
一生を終えた。ので、ここはvision
じゃあないんですか?」
確かに。納得のいく説明だ。
「当たり。おばあちゃんもママもね、
visionでおじいちゃんやパパをみ
つけたの!」
visionで幸せをみつけた。
そうなのか。
「で、そのママ達の違いをみつけてくれ
ばいいんだよね!」
「それを私が手伝えばいいんですよね?」
ママは、そうよと答え。
2人で行く方法を教えてくれた。
1・2人で手をつなぐ
2・2人で同時に唱える
というものだった。
「ママ!今から行きたい!」