好きな人は幼馴染み ー短編集ー

私の顔を見てフッと笑った先輩は
私をギュッと抱き締めると


「ふっ（笑）
ナツミ、笑いながら号泣するなよ。
すぐにとは言わない。
俺、こう見えて気が長い方なんだ
俺の事真剣に考えてくれないか？
好きなんだ。どうしようもなく。」


先輩の胸の中は暖かくて優しくて
自然と首を縦に降っていた。


私の頭を腫れ物にさわるように
優しく触るから


少しの間、先輩の腕の中で
泣いた。


硬い硬い氷がゆっくりと
解けていくような
そんな暖かい気持ちになった。



落ち着き始めると
この状況の恥ずかしさと
先輩に対する気持ちの変化が現れてきて急にドキドキと胸が高鳴り恥ずかしく
なってきた。



離れたいけど離れたくない。
顔が見たいけど恥ずかしくて


どうしたものか？と思っていたら…