衝撃的発言から始まる、シンデレラストーリー
……って。

なんか普通に、送り出しちゃってるけど。

……そうなんだよね、結局一緒に住んでました。


――あの後。

しつこく一緒に住まないかって言われ続けて、それから私がいい返事をするまで毎日、夜の訪問。

襲われる事はもちろん、触られたりとかもなかったけど、至近距離で甘い言葉を言われて、時にはおっそろしい言葉も交えて言われて、結局折れてしまった。


だって怖いんだよ?


『俺と住めばお金に苦労しないし、貯金も溜まるぞ』


……これはまだいい。


『いい返事くれなかったら俺がこの家に住む。狭いから自動的にこの布団で一緒に寝ることになるな。それでもいいのか?』


……なんて言われたら、受け入れるしかないじゃない。

そりゃあ一生懸命断ったけどさ、あっちの方が一枚も二枚も上手だった。


それでこの結果。

引っ越しの手配も費用も、全て副社長がやってくれた。

というか、勝手にやられてた。

気が変わらないようにって、私が返事を受け入れた日の一週間後には引っ越しする事になってしまった。


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