衝撃的発言から始まる、シンデレラストーリー
そんな時、男性の声で左側から聞こえてきた言葉。
「すまない。ハッキリ言おう。私は変態だ」
こんな場所に似つかわしくない言葉。
じゃあどんな言葉ならベストなのかなんて、そんなもの考えようにも思いつかないけど。
とにかく、まさかそんな言葉が聞こえてくるなんて思ってもみなかったから、私は思わず手に掛けていたグラスを、勢いよくカウンターテーブルにぶちまけてしまった。
「あっっ……!」
咄嗟に大きな声を上げる。
その声にマスターとひとつ空けて座っていた『変態』の男が、こちらを振り返る。
まずい!と思いつつ、私もその男性の方に顔を向け顔を見るなり、身体が硬直してしまった。