百年恋
「水山祐也(みずやま ゆうや)です。先月まで違う土地に居たので
このへんに詳しくない…です。よろしく。」
帰国子女か。なるほど。ポイント高いな
「えーっと、じゃあ、水山の席はあそこだ。」
自前のタオルで汗を拭いながら長岡が指さしたのは、私の席の後ろだった。
「運命感じるわ〜。」イケメンが隣の席になった優子ちゃんがニヤニヤしながら言った。
ま、所詮イケメンだ私には関係ない。
私ははやく課題しなきゃってね。
後ろでは席についた水山くんが優子ちゃんに
質問されているのが聞こえる。
「違う土地ってどこぉ?なかなかそんな言い方しないよねぇ〜?もしかしてアメリ…」
「秘密。」
優子ちゃんの男と話す時の独特の口調を
水山くんはイケボでさえぎった。