私の運命の王子様はどこ!?
……え、あいつ、そんな有名だったの?
まぁたしかに、顔はムカつくくらい整ってたけど……
「……橘 一椛って、何組?」
「1組。
うちら7組は、女子の中ではワースト1位のクラスなんだよ。
なんてったって、橘一椛サマと教室が一番離れてるからね」
そこで私は納得した。
噂を聞いたことがなかったのはともかくとして、どうりで見たことないわけだ。
「……てことは、今後会うことはそうそうないよね!良かった」
私が思わず安堵の声を漏らすと、夏鈴がさっきよりも凄まじい形相で、私の手首をグイッと掴んだ。