私の運命の王子様はどこ!?
《最悪な出会い》
「あの……あなたが、私を助けてくれ」
「お前、もしかして死にたかったとか?」
私の言葉に被せるように、その男が鼻で笑って言った。
頭に浮かびかけた〝運命の人〟という文字が、砕け散る。
なんなの、人がせっかくお礼をしようとしていたのに……!
「……そんなわけないでしょ?少し考え事してたんです」
「ふ~ん。もしかして俺、余計なことしたかと思ったんだけど。違うんだ?」
うすら笑いを浮かべながらそんなことを言われると、いくら恩人だとはいえ、腹が立つ……