最強×最恐のオオカミは愛し方を知らない
出会い
結界の外へ
「ステラ…ステラ!」
ん…?
木の葉の間から差し込む日差しと、私の名前を呼ぶ声で目を覚ます
緑豊かなこの場所がお気に入りの私はすっかり寝てしまっていたようだ
「どうしたのヒカル?」
まだ寝てたいよ…
でも、村の端であるここまで来るわけだから用事があるんだよね
ヒカルは大きくため息をつく
「どうしたの?じゃないよ…ほら、さっさと起きて。果実の収穫を手伝わなくちゃ」
「え、もうそんな時間!?」
太陽の位置を確認すると、今は昼の2.3時だろうか
「…ついさっき木の実を採り終えたばっかりなのに〜」
と言っても、それは朝の時間の話なんだけどね
「寝すぎだよステラ、さっさと行くよ」
「あ、まっ待ってよ!」
慌てて立ち上がり青のワンピースについた草を払い落とし、ヒカルのあとを追った