星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合
暗い瞼の裏を見ながらしばらく時が経った。
長く感じられたけれど、本当は数秒だったのかもしれない。
不意に眼の前が明るくなる。
私はゆっくり瞳を開けた。
先生は壁から離した手をポケットに入れ、私から少し距離を取って正面から私を見遣っていた。
「なわけないだろ。」
先生がにやりとする。
いたずらっ子の顔。
(え…)
「分かんないよなぁ。女子校育ちのお子様には。
俺だから良かったけどさ、あんまり男、可愛いとか思ってんなよ?
お前みたいなお嬢、大学なんか入ったらあっという間に悪い男に喰われるぞ。」
そう言って先生は、私が落としたメモを拾って私の手の中に押し込み、
それからくるりと背を向けてデスクの上を片付け始める。
先生の背中を見つめていると、不意に視界がぼやける。
涙?
なんでだろう?
怖いの?寂しいの?切ないの?
自分でも掴めない複雑な気持ち。
思わず私は先生の背中に抱き付いた。
先生が驚いて振り返る。
長く感じられたけれど、本当は数秒だったのかもしれない。
不意に眼の前が明るくなる。
私はゆっくり瞳を開けた。
先生は壁から離した手をポケットに入れ、私から少し距離を取って正面から私を見遣っていた。
「なわけないだろ。」
先生がにやりとする。
いたずらっ子の顔。
(え…)
「分かんないよなぁ。女子校育ちのお子様には。
俺だから良かったけどさ、あんまり男、可愛いとか思ってんなよ?
お前みたいなお嬢、大学なんか入ったらあっという間に悪い男に喰われるぞ。」
そう言って先生は、私が落としたメモを拾って私の手の中に押し込み、
それからくるりと背を向けてデスクの上を片付け始める。
先生の背中を見つめていると、不意に視界がぼやける。
涙?
なんでだろう?
怖いの?寂しいの?切ないの?
自分でも掴めない複雑な気持ち。
思わず私は先生の背中に抱き付いた。
先生が驚いて振り返る。