星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合
机に私がテキストを広げると、先生が隣に座る。



「今日はここ。1個だけ。」

「ん、見せて。」


私の手元を覗き込む先生。

長い睫毛が大人の色気を纏う横顔が近い。



(…好き。)



でもその想いは胸にしまう。

今はこの『先生と生徒』として、『兄と妹』として幸せな時間を過ごせれば…



(それだけで、良い、よね…)



「よぉし!頑張るぞっ!!」

自分を諫めるようにいつになく気合いをいれる。

隣で先生が

「なんだそれ?」

と吹き出す。



「えへへ。」

私たちは顔を見合わせて笑う。



私は幸せだな、って思った。

思うことにした─
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