星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合
1問しかない今日の質問が終わってしまうと、途端に寂しくなる。

帰らなきゃいけないかな?

そんな雰囲気に包まれる。



「先生今日は忙しい?」

離れ難くて隣の先生に訊ねる。



「うん、まぁ今日はそんなに。」

「…ね?今日はちょっとお喋りしてってもいい?」

「なんだ、唐突に。」

先生が笑う。

「先生にね、聞いてみたいこといーっぱいあるの。」

先生のこと、いーっぱい知りたいの…

「ほー。

どうぞ、何なりと。」

先生は爽やかで甘い笑顔で言う。



「まずね…

先生の誕生日、5月なのかなーって思って。」

「そうそう。何で分かった?」

「メアドに数字入ってた。」

「あはは。南条すげぇ!探偵じゃん!」

「ていうか先生。メアドに生年月日入れちゃダメだよ!詐欺して下さいって言ってるようなもんだよ?」

「あっはは。だよなー。」



先生が天井を仰いで大笑いする。

指先で目尻の涙を拭うほど笑う様子が可愛い。
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