星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合

「で?他には?」

「あっ…えーと。」

無理矢理話を変えられた気もするけど…



「先生、ラインID持ってないの?」

「ライン?」

「うん、ラインの方がなんてことないことでも、もっとたくさんさくさく先生とやり取りできるなーって思って。」

「あぁ…持ってるけど俺、基本既読スルーなんだけど?」



(ん?)

なんだろう?この違和感。



「でも先生。そのわりにはお休みの間先生のメール、秒でレス来てたけど?」

「そりゃお前、待っ…」



言いかけて先生がフリーズする。



「ま?」

「…あぁ、なんだ?まぁ…休みだからな。」

先生の頬が強ばり、幽かに赤らむ。



「ふぅん?まぁいいけど…」

「次!後は何だ?」

先生が先を急かすように言う。



「うん。後はね、一番悩んでることで…

今私数学が伸び悩んでて塾に行こうかと思ってるんだ。」

「数学か…」

「うん。国大の入試に要るの。

でね。数学だけ受講するのがいいか、どうせならセットで3教科受けるのがいいか迷ってて…」

私は机に頬杖を突いて先生を見上げる。
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