星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合
誰がどう垂れ込んだのか、くだんの件が上の先生方の知るところとなっていた。



とは言え、事実として俺がやったことは進路指導と感極まった南条を落ち着かせたこと、それだけだ。

俺の胸の内は誰の知るところでもない。

何の問題もない。



俺がそう説明すれば解決するものと思ってた。



が。

事実確認が必要と、岩瀬先生と山本先生に南条の担任の村田先生を加え、南条と面談することになってしまった。



結果山本先生の配慮もあり事無きを得たが、南条の進路指導は全面的に村田先生が担うことになり、俺はその一切を手を退くことになった。



(南条と俺の間を引き離さないで─)



夏休みの合宿以降、既に俺にとって南条が全ての支えになっていた。

南条がいることで俺はここで生きる意味を得始めていた。

故に南条を失うことは、元の光のない日々に戻ってしまうことを意味していた。
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