星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合

「どこだ!?」



先生の掌は思いのほか大きく、私のそれを包んでしまう。



熱い掌で私の手を握りしめ、火傷を探す先生。

ドキン…

思いがけないことに、つい痛みも忘れ胸が高鳴ってしまう。



「あ!これか。」



右手を握られたまま私は先生の顔をちらっと見た。

鮮やかな光のシャワーに映し出されて、心惹かれている人に手を握られているシチュエーション。

その指から掌から伝わってくる熱が私の頬や胸を沸騰させる。



先生が光の映り込んだ綺麗な眼で私を見る。

そして、



「これ、冷やした方がいい。来い。」



そう言って私の手を引いた。



「!」



先生に繋がれた手が瞬く光を浴びて輝いている。

触れたところに全部の触覚が集中する。

私は夢の中をふわふわ歩いているような気持ちだった。
< 36 / 333 >

この作品をシェア

pagetop