星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合

「これなんだけど…」

私は先生の隣の椅子を引いて座り、問題集を広げる。



「どれ?」



先生が少し私の方に身体を寄せる。

やっぱりこういう時ドキドキしてしまう。

心臓の音は急激に高鳴り、先生に聞こえてしまいそう…



「あーなるほどね。じゃあ…ここに線引いて、前半と後半の二文に分けてみようか?」

「あ、これなら後半は分かる。」

「じゃ後半訳してみて?」

私が後半の訳文を読むと、先生が大きく頷いてくれる。



「次は前半。こっから後ろを一括りにして…」

「もしかしてtoがあるから?」

「そう。南条優秀じゃん。」

先生が微笑む。



私が全文の訳を言うと、先生は

「良くできました。」

と頭をぽんぽんと撫でてくれた。



「!」



どうしよう。

多分私、今顔真っ赤だ…

先生に気持ちがバレちゃうかも…
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