星降る空で抱きしめて【上】~女子校英語教師と生徒の恋の場合
思い切って聞いてみる。



「先生はどうして学校の先生になろうと思ったの?」



「俺?」

先生は自分を指差す。

私はこくりと頷く。



「大学でね、元々教職課程を取ってたんだ。先生になる資格を取る授業ね。」

私もこういう家系だから教職課程というのはもちろん知っている。



「別に教師になる気なんてなくて、ただ大学で何か資格を取っておこうと思っただけだった。

で、俺の学科で取れるのはこれだったからなんとなく取っただけでさ。」



先生はとろけるような甘い笑顔でいたずらっぽく笑う。



真面目な話をしてるのに、私はつい

(可愛いな…)

なんて思ってしまう。
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