キミノテノヒラノウエ。
自分だけのモノにしたい?

薫ちゃんはそう思ってるんだろうか?



私は薫ちゃんが自分のものだけになるとは思えない。


随分と、年上だし、カッコよくなってるし、職業柄モテそうだし、

いや、実際女の人に言い寄られて困ってるから、

私と暮らしてると周りに言っているんだよねえ。

…2股や3股とかいやだなあ。


私は普通の恋人が欲しいんですけど。


薫ちゃんは…

…普通に思えない…。


私が物思いに沈んでいると、

「こら、てまり、お腹が空いた。」とサヤカは私の顔を覗く。

「そうだよねー。何食べに行く?」

「ラーメン!甘いものばっかり食べてたら、しょっぱいのが無性に食べたくならない?」

「だよねー。私も家では和食を作りたくなる。」と笑いあって、立ち上がる。

「てまり、相手はオトナだから、思ったことや、わからないことは聞いていいと思うよ。
てまりは何と言っても、初心者なんだからさ。」

とサヤカが頭を撫でてくれた。

薫ちゃんが撫でるのとは違う感触だけど、

サヤカの愛が感じられて、私はちょっと安心した。





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