キミノテノヒラノウエ。
2人きりになると、薫ちゃんはソファの上で私をギュッと抱き寄せ、

「ちゃんと戸締りしろよ。
ソファで寝るなよ。…運ぶ俺がいないんだから。
それと、飲酒や、合コンはやめておけ。」とこめかみに唇を付ける。

「薫ちゃん、心配しすぎ。」

「早く家に帰りたい。チビスケのそばにいたい。」と私の耳にも唇を付けて囁く。

「…早く帰って来て。」と言うと、薫ちゃんはゆっくり唇を合わせてくる。

柔らかくそっと何度も唇を重ねてから、首筋に舌を這わせる。

「か、薫ちゃん…。」と私が声を出すと、

「チビスケ。早く俺のものになれ。」

ともう一度唇をそっと合わせてから、唇を離した。

私は顔が真っ赤になっていて、体に力が入らなくて、薫ちゃんの胸に寄りかかる。

薫ちゃんは私が動けるようになるまでジッと私を抱きしめていた。



その後、薫ちゃんは何もなかったように

夕飯のおかずにアジの南蛮漬けを美味しそうに食べ、

「やっぱり、チビスケの飯は美味いな。」と私に微笑みかける。

私はまだ照れ臭くて、怒った顔になってしまうけど、

薫ちゃんが手を握ってくると、

そっと手を握り返した。









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