キミノテノヒラノウエ。
考えに沈むうちに飲みすぎてしまったらしい。

タクシーの中で、帰るうちに酔いが回って来た。

なんとか部屋に戻ると、

心配そうなてまりの顔が見えた。

…もう、我慢できない気がする。

今てまりに触ると、傷つけそうだ…

とてまりを遠ざけようとしたけど、

下着は俺用だと言って俺に抱きついて来た。



俺は可笑しくなってゲラゲラ笑う。

どんなてまりも好きだと思っていたけど、

俺を誘惑しようとするなんて思ってもいなかったから…

俺はてまりが好きすぎる。

てまりも俺を恋人にしたいって思ってたってことだよな。

俺は眼を閉じ安心して眠った。


真夜中に目が醒めると、てまりが俺にくっついて寝ている。

もういいよな。

と額にキスして、起き上がってシャワーを浴びた。

もう、スッキリしたし、

幸い、てまりはこの後休みのはずだ。

つまらない心配をするのはもうヤメだ。

俺はぐっすり眠っているてまりを俺のベッドに運ぶことにした。
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