嘘つきな婚約者
5、恋愛トラブル
あっと言う間に秋も過ぎ去り、もうすぐ12月の声を聞くようになった。
私は今、美容室の仕事に、良さんとともに携わっている。
父は、私の性格をよく理解していると見えて、一つの担当だけさせられる。
あちらもこちらも、とは出来ず、一つにじっくりと取り組むのが私のスタイルなのだ。
でも、良さんはいくつかの案件を持ってやれているのだから、尊敬する。
しかし、美容室の件では、厄介な問題がでてきた。
美容室の経営者の娘さん、彼女も美容師なのだが、どうやら良さんに気があるらしく、何かにつけて良さんを呼び出してくる。
良さんもわかっているが、お客様だから無下にも出来ず、できる範囲内で対応している。
今後のこともあるから、私が婚約者だと知らせたほうがよいだろうと言うことになった。