嘘つきな婚約者


鈴木さんと真悠子さんが、戻ってきた。

「タクシーに乗せて帰してきた。」

と鈴木さんが報告してきた。

真悠子さんも、

「恵都さん、良、ごめんね。今度から気をつけるわね。」

「いいえ、大丈夫ですから。」

と答えておいた。

結構女性関係にだらしなかったのかな?と、結婚に不安を抱いてしまいそう。

もう一度俺を信じてと、言った良さん。

本当に信じていいの?


私は、みんなの話を聞きながら、頭の中はそんな思いで一杯だった。


10時頃になり、良さんが、

「恵都、そろそろ帰るか?」

「そうね。もう10時だから。」



「あれ、恵都さん?奇遇だね。」

なんと、入り口から入ってきたのは、黒田武瑠だった。

< 60 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop