嘘つきな婚約者
私たちは、あえて神前結婚式を選んだ。
やはり、古来の良き風習を継承したかった。
綿帽子に白無垢、紋付き袴。
そして、披露宴は、ウェディングドレスとタキシードを着る。
お色直しは、しない。
招待した皆さんと、ずっと同じ空間で過ごしたいと思ったからだ。
私の希望をほぼ叶えてくれた良さんに、本当に感謝している。
一生に一度だからと、私のやりたいことを優先してくれた。
胡桃曰く、
「愛されているね!」
だそうだ。
良さんは私を大事に思ってくれていると、私も思う。
私も、彼の気持ちに応えて、彼を第一に考えていきたいと、心に誓った。