オオカミスイッチ 【完結】
蒼井先輩は、私の飲んでいたウーロン茶をテーブルの端に置き、私のスマホを取って少し下からウーロン茶を画面に映す。

「ね、覗いてみ?」

少し近づいて、スマホ画面を覗く。
そこには、ウーロン茶越しの
月が映っていた。

後ろの窓に視線を移すと、三日月が高い位置に見えた。

再度スマホ画面を見ると、ウーロン茶の背後に見える、三日月にピントが合っていた。

『わぁ、キレイ』
「でしょ、ほら、自分で撮ってみな」
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