オオカミスイッチ 【完結】
出口まで行った蒼井先輩が
振り向いた。



大好きな、
笑うとクシャってなって、
タレ目になる笑顔を向けて、
それから
見えなくなった。


偽物の笑顔・・・
私にはわかる。
哀しみと、裏切られた想いと
複雑に絡み合った感情からなる笑顔は
ただ
切ないだけ。


あんな風に切ない笑顔をさせてしまったのは
私だ・・




蒼井先輩が
行ってしまった。
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