オオカミスイッチ 【完結】
蒼井先輩が、通りの向こう側に立っていた。

シルバーのスーツケースを左手で持ち、
右手に花束を持って右肩に置いている。

やっぱり
イケメンだ・・


また、強い風が吹く。

今度は目を、つぶらない。
つぶったら、消えてしまいそうで
目を閉じれなかった。

蒼井先輩の、少し伸びた髪の毛が風に揺れて
顔をしかめる蒼井先輩の目と、
私の目が
合った。


ふっと、
蒼井先輩がほほ笑んだ。

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