オオカミスイッチ 【完結】
5号館1020号室

少し遅れたけどなんとかセーフ。
教室の、一番後ろの席に滑り込む。

ちょうど前にカナちゃん。
「遅いよ」と小声で。
私はヘヘ・・と小さく笑う。

パソコンを立ち上げながら、
さっきのことを思い返し、
ひとり燃えさかる炎のごとく
真っ赤になっては頭から
あんなことや
こんなことを
追い払う。

でも
まったくと言っていいほど
授業は頭に入ってこなかった。
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